Cat's-paw

アツくてもハラはへる

「なんか、おなかすいた」

「さっき、あさゴハンくうたやないか」

「ボクたりないよ、あれぢゃ」

「そういうたら、ハラいっぱいになっとらんなぁ」

「ハナ、そろそろやめといたほうがええで」

「ちょっといいニオイが」

「ホンマか」

「うん」

「ワシもかぎたい」

もうにげられない

ひきつづき...

「もうアカンでぇ」

いきだおれジョウタイ

「み、みずをください」

ゆうがた、すこしすずしくなり

「こたえるわ、ホンマに」

「あしたもこんなだったら、どうしよう」

あしたもこんなでしょう　たぶん

ついにきました

アツさがそれほどでもない、スウジツまえ...

「えーと、アツいってなんですか？」

どようび...

「すずしくはないよ」

そして、ほんじつ

「アツいかも　でもここにいるとすこしラクかも」

にいちゃんは

「あかん」

「ちょこっとカゼがとおるキぃがする」

「やんでもうた」

けっきょく、ここに

ハンパなきせつ

ふゆにぎゃくもどり

「さむい...で」

「コタツがなくなったさかい、つらいのう」

「うんどうしないからだよ　にいちゃんは」

「アホか、おまえは　ワシらは寝てなんぼや　こんなタワーぢゃ、あったまらん」

「ここのユカ、つめたくてイヤや」

「このあいだアツい日に、つめたくてキモチいいっていってたくせに」

「いまはアツいほうがええんやっ」

おじさんはつらいよ

いつもながら、とくにキッカケはなく...

「なんや　ハナ」

「かじってもいい？」

「ええわけないやろっ」

ドタンバタン

「これくらいで、どや　ハァハァ」

「ぜんぜん」

「ガブッ」

「ひ、ひきょうもんが」

「にいちゃん、これからだよ」

「うっ」

ゴロンゴロン

「ハァハァ　も、もぉええやろ」

「トシだね　にいちゃん」

「おまえのために云ってるんや　ハァハァ」

「いき切れてるよ」

「やめてもいいよ」

「そないしてくれ」

「ゴハンたべてるくせに」

「オ、オトナはこうなんやッ」

エクササイズ

ゆっくり寝させないオトコ

「ふっ」

「はっ」

「ほっ」

「しゅっ」

「もぐっ」

「ばくっ」

「かじかじ」

「ふ〜っ」

「すっ」

「それはそれでシンどそうやなぁ」

それぞれのながめ

ひるねからおめざめ

「ふぁ〜〜あ」

「マドあけてくれへんかなぁ」

「あいたよ　にいちゃん」

「なんぞ、おるか」

「あっ　おとうさんだ」

「アホか　おまえのうしろにおるがな」

「あのヒト見たことある」

「バアちゃんや」

「あそこを走ってるのは？」

「しるかいな　どこぞのコドモやろ」

「つきおーてられん」

「あれっ　おっ　あっ」

「こっちはどーや」

「ボクもみる」

「ワシが見とるのに」

「あっ　カラスがすぐそばにいるっ」

「ホンマや」

「こっちにくるかな」

「おまえ　ジャマや」

「いっちゃうの？　おもしろいのに」

ゆうきあるもの

なにやらソウダンごと...

「ボクかんがえたんだけどさ」

「なにをや」

「にいちゃん、おなかへってない？」

「へ、へっとるがな」

「はやくたべたくない？」

「ナニをたくらんどるんや？」

「いまからサワいでも、くれへんで」

「ボクちゅうぼうの入り方わかったよ」

「むちゃむちゃキケンやんけ　ドヤされるで」

「ボクがあけるから、にいちゃんゴハンとってきて」

「あかん　イヤや」

「ぢゃボクひとりでやる」

『＄×％！√☆∀▲＠？＊！！！』

「アホ　もうみつかりおった」

きょうりょくタイプのニオイつき

このれんちゅうにとって、なくてはならないモノ...　ツメとぎ

「ええにおい」

「たっ　たまらん」

「あっ　ずるい」

ざりざり

「こらっ　ワシがさきや」

「にいちゃん　あっちいってよ」

「なんやとぉ」

「ええかげんにせぇよホンマ」

「ボクのだもん、これ」

「にいちゃん、やる気なの？」

「おっ　おまえこそ」

「ボク手かげんしないよ...」

ドタバタ

「なんちゅうヤツや、おまえってオトコは」

「ちょっとだけなら貸してもいいよ」

「なんかエライむなしい気ィがする」

「こんなんでええのんかいな、ワシ」

きょうそうあいて

期待するものたち

じー

「やっぱりムリだよ　にいちゃん」

「ワシは待つでぇ」

「あっ　もらえるかも」

「ふんっ　ふぇいんとや」

「もらえないよ　にいちゃん」

「おまえがおるさかい、カクリツが下がってんのや」