「ボクにもおそと見せて」
「ダメだ オイラが見てるんだ」
「ねぇ 見せてよ」
「おまえ、さっきまでここにいただろ?」
「にいちゃんおっきすぎて、のぞくすきまもないや」
「しょーがない あっちで見よ...」
「なんだあいつ もともとオイラがここの上りかたをおしえたんだぞ」
「おっ、ミニトマトだっ」
「いいの? たべて」
「パクパク」
「にいちゃん、何たべてるの?」
「あっ、またトマトなんかたべてる」
「すっぱくて、うまい」
「お皿ナメたけど、マズいや にいちゃん、やっぱりおかしいよ」
「ペロペロ」
「う〜ん」
「にいちゃん、くすぐったい」
「くすぐったいったら、やめてよ」
「まいったか? ハナ」
「まいった... ムニャムニャ...」
「う〜〜ん」
「オイラのいちばん好きなきせつになった」
「うるさいハナのジャマがニャければ...」
「よっと...」
「つかまえたっ にいちゃん、あそぼっ」
「....」
「ハ、ナ...」
「に、にいちゃん」
「たぁーっ!」
「ボク、おそとに行っちゃダメかな」
「ダメだ そとはすごくコワいんだ」
「へいきだよ、いつもみてるんだから」
「でも、ホントにコワいやつがいるのかな...?」
「うん いまはまだ、ボクが行かなくてもだいじょうぶそうだ...」
「おまえがあばれるからゴハンがもらえニャいんだっ」
「だって、おなかすいてイライラするんだもんっ」
「イライラするのはこっちだっ」
「にいちゃん、やるきなのっ?」
「しつこいっ、ハナ」
「う〜 イライラ」
「ムシャムシャ」
「ガツガツ」
「おなかいっぱいになったね にいちゃん」
「うん きょうのはまぁまぁだったニャ」
「にいちゃん、またここでおねだりするの?」
「するよ」
「でも、いつも何んにもくれないよ」
「うん」
「ボク、かんがえたんだけど...」
「なにを?」
「にいちゃんがカイダンのしたに行ってひきつけてるあいだに、ボクが...」
「そのてにノるか」
「ボクって、そんなにしんじられないかなぁ...」
「にいちゃん...」
「(とかいいながら、パックンってかじるんだろう?)」
「きょうはバカにおとなしいニャぁ、ハナ」
「いつもこんなだよ、にいちゃん」
「いつもこんなだったら、オイラもあんしんだ」
「気はぬかニャいけど」
「にいちゃん、さっきゴハンのときにボクがたべてるあいだ、なにをもらったの?」
「おいしいものもらったの?」
「おまえ、きらいだろ、トマト」
「ウソつき、お口のまわりにカツオブシがついてるぢゃないか」
「ボク、あれがきになるんだよねぇ」
「なに、あれって?」
「ほら、あれだよ ゆれてるの」
「う〜ん、とどかないかなぁ」
「にいちゃん、台になってよ」
「ヤだ」
「ねぇってば」
「おまえ、おもいからおりろ」
「あーあ、ねぇ早くしないと...」
「くるくるいすをとられたうえに、これぢゃぁねてらんないよ、まったく...」
「にいちゃん、きにならないの?」
「ぜんぜんならない」
「おとうさん...」
「そろそろ、おこられるぞ」
茶トラ1・サバトラ2がおりなす Hungry Tiger な日々. 番外編 Parent's Room, 姉妹サイトBistro Tunesもどうぞ.
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